U-----s blog

小学校の先生です。特別支援学級で子どもたちと楽しく過ごしています。日々感じたことを綴っています。通常学級の経験もあり

恵まれたAB

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特支学級記1/24 恵まれたAB

 

朝、いつものようにAの登校指導。

なんだか今日は不満げな顔。

あいさつを交わした後、すぐに「先生、昨日さ・・・」

と昨日の下校でのトラブルのことを話し始める。

その相手は、1つ前の登校班に並んでいる。

声が丸聞こえだ。

話を中断させ、教室で聞くからといったん収める。

学校に到着すると

先ほどの声が聞こえていたようで

下駄箱から教室に向かう途中でまたトラブルに。

相手も支援級の5年生。

少しのことですぐにトラブルになってしまう。

お互い手が出ていて、つかみ合いになりそうになっていた。

「やめなさい!」

この一声でお互いに離れ、私が間に入る。

それぞれ自分の教室に向かうように話した。

これで一時的に収まるようになったのだから2人とも成長している。

以前までは、こういうわけにはいかなかったのだ。

朝のうちに聞き取りをし、帰りまでに解決した。

Bはしっかり時間通り登校できた。

 

1時間目。

3年生と授業。

視写をさせる。

文字を正しく丁寧に写していた。

こういう何気ないことのレベルが

1年前とは比べ物にならないほど向上している。

たくさん文字を書かせたことの効果が表れたのかもしれない。

その後、語彙を広げるプリント。

何度も繰り返しやっているため、言葉を覚えてきた。

わからないところを教えるところもあるが

スラスラと取り組んでいる。

 

2時間目。

3年生と算数。

かけ算の筆算。

計算の仕方は毎回同じ。

繰り上がりや0のかけ算があると計算ミスが目立つ。

ただ、どのように間違っているのか教えなくても

「ここ」というと、「あっ」と気づくことが多くなった。

大きな成長である。

また、この時間は2×32のような筆算もやったのだが

かけられる数が1桁の場合、筆算を書き間違えることが多い。

これは、たし算のときもそうであった。

筆算の書き方に関しては復習になるので

あえて何も言わずにやらせてみた。

1発で筆算を書いて、合格がもらえた子は誰もいなかった。

何度もチャレンジをさせる。

残念、おしい、近づいてきたなど声をかけながら何度も。

こんなミスが多かった。

 32     2    22

×  2  ×32   ×   3

 

5回、10回とチャレンジする。

自己肯定感が高まっているから

失敗しても何度もチャレンジする精神力がある。

「くそー」、「えー」と言いながらも

誰も心折れることなくチャレンジを続ける。

そのうち、1人合格が出る。

飛び跳ねるようにガッツポーズをして喜んでいた。

それから1人、また1人、最後の1人も合格する。

その誰もが本当に嬉しそうにしていた。

自分から一生懸命何かをして、成功したり合格したりするのは

この上ない喜びになり、自分でできたという自信にもなる。

そして、記憶にも残りやすい。

そういう経験が安心してできる環境をつくることが大切だ。

その後の問題には、ほとんど間違えることなく答えていた。

取り組む姿もいつも以上に意欲的であった。

 

3時間目。

空き時間だが、3年生の縄跳び大会へ。

直前でなわとびがないというアクシデントがあったが

なんとか縄跳び大会に参加することはできた。

普段5年生にかかりっきりな分

こういう行事はできるだけ見てあげたい。

1人1人よく頑張っていた。

縄跳びも長縄も2年生のころに比べると

みんな上手になっている。

昨年度、私のクラスの子どもたちが全員この学年だったこともあり

学年の半分ぐらいの子どもたちのことを知っていて、よく話す。

嬉しそうな子も悔しそうな子も

たくさんの子どもたちに声をかけた。

子どもたちの成長を感じた時間であった。

 

4時間目。

全員交流の時間。

様子を見て回り、支援をする。

みんな頑張っていた。

 

昼休み。

おにごっこ

 

5時間目。

Fと授業。

Fも自分からこれ勉強したいと言うようになってきた。

少しずつ成長している。

 

6時間目。

はじめの15分、ABの交流学級へ行く。

支援学級の啓発授業をするためだ。

まず、交流担任が話をする。

得意、不得意というところから

支援学級やことばの教室、日本語教室などにつなげていく。

私の勤務校には、この授業をするためのモデルがあるので

それに沿って進めていく。

授業の後半に支援級担任の私から話をさせてもらう。

どのような勉強をしているのか、どのように勉強しているのか

2人はどんな特性があるのかなどを簡単に話した。

そして、交流学級への感謝の気持ちを伝えた。

4月の様子と今の様子は、まったく違う。

これほどまでに成長したのは、みんなと交流担任のおかげだと

具体的なエピソードを交えながら

交流学級の子どもの名前を挙げながら話した。

交流学級の子どもたちは

実に真剣に、まっすぐこちらを見て話を聞いてくれた。

その姿に、話しながら泣きそうになってしまった。

ほんとに良い先生と子どもたちに育ててもらっている。

ABのことを思って泣いてくれる交流担任には感謝しかない。

精一杯がんばろうと思える。

 

放課後。

同僚の先生と勉強会。

校内でこういう勉強会ができるのはありがたい。

違う視点を知ることができ、自分の知識や経験と結びつけることができる。

さらにはアウトプットの場にもなり

資料を作るために思考をまとめる機会にもなる。

本当にありがたい。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。