本当に必要なこととは
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本当に必要なこととは
最近、よく考えている。
働き方改革、運動会の時間短縮、行事の削減、プログラミング、英語
減らそうとする一方でやることが強制的に増やされている。
物騒な世の中にもなり
通学路の安全点検、下校指導、防犯パトロール
これらも学校が任されつつある。
それなのに学校のシステムはほとんど変わることがない。
特別支援学級を担当するようになってから
学校での学びの在り方を特に考えるようになった。
全員が同じ場所で同じことを学ぶ授業。
全員がいすに座り、教科書を見て、黒板を見ながらノートに写し
先生の話を聞き、時には答える。
支援を要する子に限らないが、これは正直つらい。
様々な特性を持つ子が増えてきた現代において
座学による一斉指導には難しさが出てきている。
好きなことを中心に学ぶことはできないのだろうか。
平均的ではなく、長所や強みを生かして伸ばすための学びはできないのだろうか。
尊敬する大先輩とよく遅刻をする子どもの話になった。
その子はどういうわけかほぼ毎日遅刻する。
家庭的に問題はない。
1時間目はほとんど受けない。
しかし、成績はとても優秀。
授業を受けていなくても全然問題ないのである。
大先輩は言った。
「遅刻することは何の問題もない。この子が今の日本の学校のシステムに合わないだけ
の話。そこまで問題にする必要はない。むしろ、この子が高校生とか大学生とか大人になったときに、あのときの私はこうだったなと気づけることが大きな学びになる。」
なるほどなと思った。
必要感に迫られれば、人は自然と学習する。
興味のあることなら子どもたちも自然と食いつき
勝手に調べて、まとめて、自分の学びとする。
うまく適応できていないことを
いろいろと問題にしすぎなところがあるような気がする。
その子にとって、今は必要ないことなだけなのである。
考え方が甘いのか、楽観的なのか
誰にとってもWIN-WINな考え方、関係、関わり方はないのだろうか。
これからも考え続けなければ問題である。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。