U-----s blog

小学校の先生です。特別支援学級で子どもたちと楽しく過ごしています。日々感じたことを綴っています。通常学級の経験もあり

読書記録④

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『人的環境のユニバーサルデザイン』についての読書記録である。

今回は、第3章 秩序のあるクラスをつくる について。

 

この章では、荒れたクラスをどのように立て直したのか

その体験記、具体的な実践が書かれている。

この章での「人的環境」とは

秩序のある安心して過ごせる好意に満ちたクラスである。

秩序と安心はよく聞くが、好意に満ちたというのが印象的で

居心地がよいクラスだと想像できる。

また、人的環境には2つの視点があり

個別の配慮指導と集団指導であると書かれている。

どちらかが欠けてもダメで、2つそろって機能する。

そのときに、ハード面とソフト面を意識する必要がある。

ハード面とは、視覚支援、見通し、構造化などの環境整備。

ソフト面とは、ほめ方、叱り方、話し方などの

教師の立ち居振る舞いやスキルのことである。

この章でも今までと同じように

教師の在り方、教師の力の重要性が書かれている。

それだけ自己研鑽を積まなければ、一人前にもなれないということだ。

教員のブラック化が叫ばれている中で

自ら学ぶことは非常に難しい問題となっている。

その中で学ばないといけない。

 

この後は、具体的な指導方法や支援方法が書かれていた。

その中で、特に教師の気持ちの持ちようが印象深い。

常に担任である自分が

子どもたちにとってほめてもらいたいと思われるような存在か

ということを自問自答しながら過ごすというものである。

ほめることもあるが、叱ることも多い。

叱るほうには感情を自然と込めているが

ほめるときには本気でほめることができているだろうか。

この言葉にすごく考えさせられた。

そして、子どもたち1人1人とつながるためには

やはり少しは手間ひまをかける必要があるということがわかった。

 

最後のページには、次のようなことが書かれていた。

教師の気になる子への「配慮」を、子どもたちも「配慮」として捉えることができるか、それは子どもたちが教師を信頼・尊敬しているかどうかにも関係しています。そして「えこひいき」ではなく「配慮」と受け止めるためには、子どもたちの心の器を広げる必要があります。

 

心に残る言葉がいくつもあった章であった。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。