U-----s blog

小学校の先生です。特別支援学級で子どもたちと楽しく過ごしています。日々感じたことを綴っています。通常学級の経験もあり

読書記録③

 

『人的環境のユニバーサルデザイン』についての読書記録である。

今回は、第2章 背景を知る について。

 

この章では、最初に学校や子どもたちの現状と

そうなってしまっている背景について書かれている。

確かに、こんな子どもたちが多い気がするし

学校もこんな感じだなと思うところが多かった。

デジタル機器の普及によって

日頃から刺激の多いものに触れる機会が多いため

集中力が切れたときに、自己刺激行動をとる。

便利な世の中になってきた、その代償が少しずつ表れている。

また、遊びの変化も挙げられていた。

外遊びからゲームでの遊びへ。

外遊びを通して、身体的機能やコミュニケーション能力

折り合いのつけ方や葛藤などを自然と身につけることができた。

今はそうではない。

 

また、人的環境のUDの最優先課題が

「教師のあり方」というのが特に印象深い。

イギリスの教育家ニイルは

「よき教師は子どもと共に笑い、ダメな教師は子どもを笑う」

という言葉を残している。

感情を共有できる、しかもポジティブな感情を共有できるのは

信頼関係を構築するうえで大事なことである。

共に笑うのだから、心理的距離もぐっと近くなる。

教師や支援者の在り方で子どもたちが求めるものは

「無風」状態であるということも非常に共感できた。

その子のタイミングに教師や支援者のペースを合わせにいくこと

これも時には大切なことだ。

何かを伝えるときには、どんな言葉を伝えるかではなく

どんな態度で敬意を表すかが大事であるとも書いてある。

こういうことを大事にしたいものである。

 

その後は、具体的な指導法やノウハウが書かれている。

非常に勉強になる章であった。

忙しくて時間のない人は、この章だけでも読むといい。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。