自然にできるレベル
買い物をしていたときの話である。
私は、100均で買い物をしていた。
左手には、模造紙を持っている。
おもちゃのコーナーで、使えそうな小道具がないかと見ていた。
案外いいものが売っていたりする。
そこに買い物かごを持った1人の少年がいた。
小学校4.5年生ぐらいである。
私が見て回っていると、そこまで近づいたわけではないのだが
私が通るかもしれないと思って、一歩前に出て少し道をあけてくれたのだ。
周りが見えているうえに、気の遣える少年だなと感心していた。
ぐるぐると見て回っているうちに、また少年と出くわした。
やはり、さっと一歩前に出て道をあけてくれる。
そのときは、少年の後ろを通ったのだが
棚に背中がぶつかってしまい、2つほど商品を落としてしまった。
私は左手がふさがっていたので
右手で1つの商品を拾い、元に戻した。
もう1つ取ろうとすると
すでに少年が拾い、元に戻そうとしていたのである。
「ありがとう」とお礼を言って、その場をあとにしたのだが
自然に当たり前にできてしまう少年に本当に驚かされた。
学校では、先生や友達が何かを落としたら
すぐに拾い、渡すことができる子どもが多いだろうが
学校以外の場所では、なかなかできることではないと思う。
これは、物を拾うことに限らず
あいさつや靴をそろえることなど多くのことに言える。
この少年のように
自然にできるレベルになるというのは稀である。
私の尊敬する師もいつも言っている。
「教育とは流水に文字を書くような果てない業である。だが、それを岸壁に刻むような真剣さで取り組まなければならぬ。」
森信三先生の言葉である。
この気持ちは、常に持ち続けたいものである。
自然にできるレベル
これをどこまで引き上げることができるか。
真剣に取り組まなければならないことである。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。