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小学校の先生です。特別支援学級で子どもたちと楽しく過ごしています。日々感じたことを綴っています。通常学級の経験もあり

読書記録①『脳からわかる発達障害』

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読書記録①『脳からわかる発達障害

 

今、読んでいる『脳からわかる発達障害』について

まとめていこうと思う。

アウトプットすることは大事なことだ。

インプットだけでは不十分である。

アウトプットすることで自分の中に落とし込むことができる。

インプット:アウトプット=3:7、有名な法則である。

 

さて読書記録。

第1章 発達障害って何だろう?

この章では、事例を挙げながら

さまざまなつまづきをもつ子どもたちを紹介している。

また、発達障害についても簡単に触れている。

LD(学習障害

ADHD注意欠陥多動性障害

高機能自閉症

アスペルガー症候群

高機能自閉症アスペルガー症候群は、現在では、自閉症スペクトラムと呼ばれている。

 

発達障害は、

「障害らしくない障害」「見えにくい障害」と本の中では表現され

周囲から理解されないことの問題点も挙げられている。

そのため、必要な支援をなかなか受けることができず

批判や叱責を受けることが多くなってしまっている問題点もある。

最近では、テレビや新聞などで多く取り上げられ

社会での認知度も高まってきているが、理解するまでには至っていない。

学校現場でも発達障害特別支援教育について

十分に理解がされていない部分もあるため仕方のないことかもしれない。

 

また、発達障害の子どもが増えているという声に対しての

著者の意見に非常に共感するところがあった。

医師や研究者は

発達障害の知識が一般に知られるようになって、受診する子どもが増えた

このことが発達障害の子どもが増えた要因ではないかと考えている。

これに対して、著者は

子ども全体の社会性が落ちているので、支えてくれる周囲の子どもがいなくなった

これが増える要因ではないかと考えていた。

つまり、子どもたち全体の人と関わる力が弱くなって

それぞれがバラバラに動くことが増えたということである。

私は、非常に納得した。

今の時代、外で遊ぶ場が減少している。

公園に行ってもボール遊びは禁止、騒ぐの禁止など

外で遊ぶにしても多くの制限がある。

それに加えて、今の子どもたちは

生まれてきたころからゲームがあり、スマホがあり

家の中だけで十分に楽しめるツールがあるのだ。

ネット環境が整っていれば、家に居ながらにして通信を行うこともできる。

医師や研究者の考え方ももちろんだと思うが

そういうことが起こっている背景には

環境の変化と時代の変化の影響が非常に大きいと思う。

 

最後のコラムでは

「価値観の多様化」が、発達障害の子どもの生きにくさに

拍車をかけていると述べられている。

以前は、社会の約束事がはっきりとしていて

良いことと悪いことの白黒がはっきりしていた。

しかし、今はというと

正しいことばかり言っていると、「うざい」「ださい」と言われてしまう。

空気を読めるかどうか

大きな価値基準の時代であり

コミュニケーション能力が何よりも求められる時代となった。

 

本当にそうだと思う。

KY(空気読めない)が流行ったように

顔色をうかがったり、空気を読んだりすることが多い。

誰でも難しいことなのだが

支援を必要とする子どもたちには非常に難しいことである。

その場その場で関わり方の正解が変わってしまうのだ。

その結果として

コミュニケーションが苦手となり、人と関わりたくなくなる。

人と関わらなければ、コミュニケーションを取らなくなるので

ますます苦手になってしまう。

負のスパイラルである。

 

こうならないためにも

正しい知識をもって、子どもたちの支援をする必要がある。

 

本を読むのはいいなと改めて感じた。

明日は第2章について書こうと思う。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

あけましておめでとうございます!